台湾が、日本の中小企業向けに工業団地を整備し、誘致を進めている
という動きがあることがわかった。
何でも、通訳を用意し、行政手続きを1か所で済ませられるようにした
上で、従業員らの現地での生活を支援する体制まで整えているようだ。
超円高や電力不足に苦しんでいる中小企業にとっては、海外進出の
ハードルが下がるようなこの動きであるが、これで生産拠点を台湾に
移す企業が増えてしまうと、当然のことながら、国内産業の空洞化が
促進されることになってしまうし、手放しで喜ぶことができない状態に
なってしまうので、何とも複雑な気持ちである。
台湾側は、日本企業を誘致することによって、台湾国内の産業と経済を
さらに活性化させ、また日本の技術力も吸収したい、という意図が
あるので、このような動きは当然のことであるし、ミクロな視点で
見れば、企業側も苦しい国内から脱出できるので、両者の利益が
見事に合致しているような形にはなっているのだが、全体で見ると、
やはり日本にとっては余計に苦しい事態に発展しそうな感じだ。
生産拠点を移すのではなく、台湾にも生産拠点を作る、といった
発展的な形での進出であれば、全く問題がないのであるが、今の
状況ではそうならないだろう。